【ひろしまNPO人物ファイル⑤】NPO法人ETIC. 広報 木村静さん –「幸せだと思える人を増やしたい」。意思表示から自然に開いた、多文化共生との関わり

ひろしまNPOセンターでは日本国際交流センター(JCIE)休眠預金活用事業の実行団体として、2024年4月~2027年2月まで「外国ルーツを持つ若者が自ら進路を選べることを支える官民一体となった仕組み構築事業」(外国ルーツ若者キャリア支援事業)に取り組んでいます。外国にルーツを持つ若者*がことばや文化の違いにかかわらず、進学や就職の情報にたどりつき、キャリアを選べる社会を目指し「支援者がつながることで、よりよい支援を提供できる」という想いで活動しています。 *本事業では高校生世代を想定
シリーズ「ひろしまNPO人物ファイル」では、外国ルーツを持つ若者の支援者に焦点を当て、活動や人物についてご紹介します。今回ご紹介するのは、NPO法人ETIC.(以下、ETIC.)の広報担当で、DRIVEメディアの編集長を務める木村静さんです。本事業では評価・情報発信を担当いただいていますが、外国ルーツの住民を支援する人々と関わる中で、自らも日本語教師の資格取得を目指すなど、役割を模索するようになったといいます。多文化共生に、外国ルーツ若者キャリア支援事業に参加した背景や原動力についてお聞きしました。
(聞き手・文・写真:事業スタッフ 吉本)
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吉本:木村さんは普段ETIC.で広報を担当されています。そちらではどんなことをされていますか?
木村:ETIC.は社会起業家の育成や事業成長支援をしている団体です。社会課題を自分の手で解決したいという気持ちを持つ人たちをたくさん育てたい。やりたいことに挑戦できる社会、ありのままの自分でいられる社会を作りたい…… 挑戦と応援の連鎖で社会はもっとよくなると考え、最近は企業や自治体とNPOの連携推進などもしています。ETIC.が実施する起業家支援プログラムや事業についてだけではなく、働いているスタッフがどんな気持ちで、その先にどんな社会を見ているかを広めるのが私の仕事。そう思って、最近はスタッフへのインタビューをETIC.のブログで発信しています。
吉本:テーマが「応援」って素敵です。木村さんには外国ルーツ若者キャリア支援事業の評価や情報発信を担当いただいています。そもそもどのようなきっかけで事業に参加いただくことになったのでしょうか。
木村:外国ルーツの留学生を支援する団体、難民申請が受理されず難しい状況にいる方々を支援する団体、他県でそれぞれと仕事をしたことがあるんです。そのことを松村渉さんに話したら「胡子和子さんと多文化共生の事業をするから、一緒にやりませんか?」と誘っていただきました。事業に関わる皆さんと課題解決のヒントを見出しながら、2026年度、報告書として発信予定です。外国ルーツの若者支援、高校生のキャリア支援…… いろいろな興味関心を持つ人の手に取ってもらえて、気づきの視野を広げられるようなものを作れたらいいなと思っています。
吉本:今回の事業に参加される前から、多文化共生に関心を持たれていたんですね。
木村:ETIC.のプログラム出身者が難民支援の団体を運営したり、震災復興やローカルベンチャーの活動で地域にモスクやハラルフードのお店を作ったり…… そういう話を聞いてきました。日本を選んで、ここで働こうと思って来た人たちを支えたり応援したり、私もその立場がいい。だから意思表示もしたい。関わりたい、と自然に思ったかな。
吉本:広島県の多文化共生に関わるのは今回が初めてかと思います。実際にこの事業で美濃みね子さん、胡子さんといった、広島県で外国ルーツを持つ住民を支援する方々と関わる中で、どう感じますか?
木村:美濃さんの日本語教室を見学したときは、来日したばかりでほとんど日本語が分からない人や論文を書くため日本語を勉強している人に、今必要な日本語を教えてあげられる環境って大事だなと思いました。胡子さんの入り込み支援を見学したときは、外国ルーツの生徒をサポートするおもしろさと難しさの両方を感じました。直接支援の現場を見たことで、場所があることで変わっていく可能性を感じて、私も何かやりたくなって。まさに今、日本語教師養成講座を受講しています。避難所での外国人支援とか、まちづくり支援とか、資格がとっかかりになって関われる場所があるかもしれない、と考えるようになりました。
吉本:そこでも「応援」がモチベーションになっているんですね。
木村:「幸せだ」と思って生きている人を増やしたい。そのために自分には何ができるかを考えていて、外国ルーツ若者キャリア支援事業もそこにつながると思っています。外国人だから、外国ルーツだから、という理由で選択肢が狭まることがあっちゃいけない。好きな未来を選べる人がひとりでも増えたらいいな。
吉本:この事業を通してどんな効果があるといいなと思いますか?
木村:自分の状況を話せる場所があって、話せる人がいて初めて「やってみたい」が出てくると思うんです。寄り添ってくれる存在、一緒に未来を考えてくれる存在が増えれば、救われる人も増える。胡子さんみたいに地域で外国ルーツの住民を支援している人が日本語やキャリアの支援者として高校に入れたら、それが突破口になるのかな。例えば、高校と地域日本語教室が協力して放課後日本語クラブをやるとか。やさしい日本語をキーワードに会話しながら外国人が日本語を覚えていくとか。そういうことができたらおもしろいのかな、と思います。
吉本:地域日本語教室にボランティアとして参加してみるなど、小さいステップからかもしれませんね。今日はありがとうございました。
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ひろしまNPOセンター(担当:吉本)
電話:082-258-1348
メールアドレス:yoshimoto☆npoc.or.jp(☆を@に置き換えてください)